展示3 Lídia Lisbôa / リジア・リスボア

リジア・リスボアは、かぎ針編みや布などのテキスタイルを用い、彫刻やインスタレーションとして身体・記憶・ケアの関係を編み上げる作家である。幼少期に女性たちの手仕事から学んだ共同体的な知を基盤に、母性、保護、集合的な力を主題とした作品を制作。糸や断片は、身体であり、住処であり、記憶を宿す「生きた物語」として空間に立ち上がる。

Português (Brasil)

Lídia Lisbôa utiliza o crochê e os têxteis para articular corpo, memória e cuidado em esculturas e instalações. Enraizada nos saberes comunitários aprendidos na infância com mulheres e seus fazeres manuais, sua obra aborda maternidade, proteção e potência coletiva. Fios e fragmentos tornam-se narrativas vivas, que habitam o espaço como corpo, abrigo e memória.

かぎ針編み、布、粘土、テキスタイル素材は、リジア・リスボア(1970年生、パラナ州テッラ・ロッシャ〈ヴィラ・グアラニ〉出身)の創作世界を形づくる要素である。彼女の実践は、彫刻、インスタレーション、パフォーマンス、ドローイングのあいだを横断して展開される。
素材との身体的で切実な関係は幼少期にさかのぼる。文字を読む前にかぎ針編みを覚え、知識やケア、生き方を伝え合う女性たちの輪を見つめながら育った経験が、その起点となっている。この共同体的かつ祖型的な次元が彼女の詩学を支え、身体、記憶、変容を結びつける「生きた物語」としての作品へと結実している。

2011年に始まった《世界に乳を与えた胸(Tetas que deram de mamar ao mundo)》のシリーズでは、母性、滋養、集合的な力を想起させるモニュメンタルなテキスタイル彫刻を制作し、身体を空間に吊り、同時に大地へと繋ぎ留める。緻密な編みと緩やかな編みの対比は、癒しと抵抗の身振りを示し、丸みを帯びた量塊やコードは、乳房、子宮、保護する膜を思わせる。
《Cupinzeiros》では社会性昆虫が生み出す建築に着想を得て、増殖、防御、絶え間ない労働のメタファーを見出す——それらは彼女自身の実践と生の軌跡にも反響する。

リスボアは、日常的な身振りを時間を超えるケアの体系へと昇華させる。幼少期に目にした臍帯、仕立て屋のアトリエに積み重なる布、早い時期の母性の記憶や個人的な移動経験が絡み合い、住処であり、身体であり、領域でもある構造体を形づくる。彼女の作品は、体験し目撃してきた出来事を再意味化し、端切れやボタン、糸といった断片を、創造的な生存と想像力を編み上げる織物へと変換する。

1986年よりサンパウロ在住。ラスール・セガール美術館、MuBE、リセウ・ジ・アルテス・イ・オフィシオスなどで版画、彫刻、陶芸を学ぶ。アルメイダ&ダーレ所属。第36回サンパウロ・ビエンナーレをはじめ、MAR、MAM-SP、ピナコテカ、ジュネーブ国連など国内外の展覧会に参加。ISLAA、エル・ムセオ・デル・バリオ、プリンストン大学美術館、Sescサンパウロなどのコレクションに作品が収蔵されている。